新潟フードトラックカルチャー「お寺でカフェ」

2020.09.29News

フードトラック(別名:キッチンカー)について、あなたはどんなイメージを持っていますか?代表的なものではクレープ、コーヒー、お弁当。昔ながらの焼き鳥、たい焼き、焼き芋。最近では世界各国の料理まで様々なフードトラックを見かけるようになりました。

新型コロナウイルス感染拡大を受けた外食自粛への対応策として、外食店でのテイクアウトが注目されていますが、フードトラックでの販売を始めた店舗もあります。雑誌、料理王国2020年4月号でもフードトラックによる記事(https://cuisine-kingdom.com/foodtruck/)が掲載されたり、各地で取り組みが始まったりと、フードトラックが注目されていることが伺えます。

フードトラックに関する各地の取り組み

・Mellow、大規模再開発すすむ福岡にてフードトラック文化を創出へ
https://erimane.com/news-4862/

・Mellow(日本最大級のモビリティビジネス・プラットフォーム)
https://www.mellow.jp/

・愛媛フードトラックユニット
http://ehime-foodtruck.com/about

コウダイ企画室。ではフードトラックがあることで、人と人が繋がれる空間ができると考え、2019年からフードトラックに関する取り組みを行なってきました。

<クラウドファンディング>
新潟にポートランドみたいなフードトラック文化をつくりたい!
https://camp-fire.jp/projects/view/154888

<グリーンホームズ新潟でのイベント>
新潟キッチンカーブギー(グリーンホームズ新潟出店情報)
https://kitchencar-niigata.com/space/greenhomes202009/

今回お届けする記事では、フードトラックに関する新しい取り組みとして「お寺でカフェ」をご紹介していきたいと思います。

1.2020年夏、檀家さんへのおもてなしはフードトラックで。

「お寺でカフェ」とは「お寺に来られる檀家さんをカフェのフードトラックでおもてなしする取り組み」のことです。この「お寺でカフェ」は、新潟市の誓慶寺(せいきょうじ)ご住職から相談を受けて企画されました。

2020年のお盆。相談者であるご住職は、新型コロナウイルス対策のためにお寺の中でおもてなしができない中、何か他のおもてなしをしたいと考えたそうです。その時に、以前、コウダイ企画室。でフードトラックを呼んだイベントのことを思い出してくださり、お声がけいただきました。「屋内でおもてなしができない、今年だからこそというおもてなしをしたい」というご住職の思いに感銘を受け、取り組みがスタートしました。

2.三密を避け、おもてなしの心を伝える「お寺でカフェ」を企画した。

ご住職が檀家さんを思いやる気持ちを形にするため、次のポイントを検討しました。

①広報チラシの制作・配布
特に大事なのは広報だと考え、チラシの制作も含めてご提案。チラシを手に取った方に「開かれたお寺」「新鮮なイベント」と感じていただけるよう、ビジュアルを意識して制作し、チラシは檀家さん以外の近隣の方にも配布しました。

②フードトラックの選定・営業時間の設定
ご住職からはフードトラックを3件用意したいというご希望いただいたのですが、初めての試みで3件用意するリスクを考慮し、Days Coffee Roaster※1件でご提案。例年、夕方墓参りをする方が多く三密になりやすいため、墓参りのタイミングが分散するようにフードトラックの営業時間を13時〜19時としました。

※Days Coffee Roaster(https://watarus.com/)グリーンホームズ新潟にも出店していただいているカフェです。

③メニューの選定
Days Coffee Roasterではグリーンホームズ新潟のイベント時には朝食としてコーヒーとパンを提供いただきましたが、今回はお盆の墓参りと言うシチュエーション。お盆の時期、家族で集まってお寿司やオードブルを食べる前にふさわしいメニューを検討し、ドリンクとスイーツに絞りました。

●メニュー
・ホットコーヒー
・アイスコーヒー  
・マンゴーシェイク 
・生キャラメル羊羹(百花園より仕入販売)

3.フードトラックでつくった新潟の新しいおもてなし文化

8月13日に「お寺でカフェ」の当日を迎えました。酷暑とも言える暑さの中、アイスコーヒー、マンゴーシェイクの販売が好調で、何度か追加の氷を買いに行くことになりました。また、仕入販売した生キャラメル羊羹は、墓参り後に親戚の家に行く檀家さんがお土産として一人で10個、20個と購入し120個が完売。話題のお菓子だったこともあり、百花園の店舗に行かなくとも買えることが好評だったようです。

フードトラックで檀家さんをおもてなししたい、というご住職の思いを叶えることができ、とても嬉しく思いました。最後にコウダイ企画室。からご住職へ、来年使えるようにと、当日の写真データをプレゼント。ご住職からは「来年もお願いします」と言う言葉をいただくことができました。

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フードトラックに関する新しい取り組み「お寺でカフェ」をご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。

フードトラックを呼ぶことで、屋外に新たなおもてなし空間をつくることができます。コウダイ企画室。ではフードトラックのある風景が、新潟の日常、新潟の文化となり、今よりもっと人と人が繋がれるよう、これからも様々な場所でフードトラックの取り組みをプロデュースしていきます。

文/ヤマシタナツミ